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やる気のストロングスタイル

育児中ITエンジニア状況覚書

当方ITエンジニア。子供ができてどう生活が変わったのかを書く。

自分は8年ほどエンジニアをやっていて、5年目で子供が生まれた。
事前に噂で聞いていた通り、自分の時間が以前に比べて全くとれなくなり、長らく悩んだりしていたが今はなんとなく落ち着いているタイミングなので振り返って状況を書き残してみる。

時間確保がめちゃめちゃシビアになった

子供が生まれると自分の時間はほとんど持てなくなる。
自分は遅くエンジニアになったのもあって日々自己学習でインプットを行い、ムラはあるが週一ペースでブログへのアウトプットも行っていた。
そういったものがほとんどできなくなった。
子供が生まれたとき6ヶ月の育休をもらって奥さんの実家に一緒にお世話になっていたときに合間に、DDDやクリーンアーキテクチャを学んだのが、まとまった範囲で時間を注げた最後のトピックである。(育休もらっていればさすがに余裕があった。多分仕事の悩みがないのが大きかった)

日々なにかしらインプットすることで達成感を得ていて、もはやそれがないと落ち着かなくなるような状態になっていた。依存症になっていたように思う。
だから、勉強の時間が思い通りにとれないとモヤモヤして不機嫌になってしまう傾向があった(今もある)。

余暇の時間を諦めて、空き時間をすべて学習に割り当ててみたこともあったがダメだった。
それはそれで精神的に余裕がなくなってしまった。

現在の生活スケジュール

最終的に落ち着いているスケジュールは以下の感じ。

平日:仕事後は何も勉強しない。気分がのれば本を読むくらい。
休日:午前は子供の相手。13:00からのお昼寝の2時間は勉強。夕飯まで子供の相手をして、夕飯と風呂と寝かしつけ準備をし、20:30にベッドに行くのでそれからカフェとかにでかけて1時間30分ほど勉強や作業(お出かけイベントがあった場合は変則スケジュールになる)

以前あった趣味(ブレイクダンス・映画・呑み・漫画・アニメ)はなにもできなくなって、今は平日の何もしない時間にゲームをするくらい。

今はこれで精神的にも落ち着いている。

こうなるにも色々とあった。たぶん仕事が順調でそれほど深刻な悩みをもってないというのもあると思う。
仕事がうまくいってなければ「もっと学ばなければ」と焦っていたと思う。
子供ができるまでに、なんとか一人前のエンジニアとしてのベースラインを超える事ができていたようだ。

発生事象

以下に、育児があることによって発生した事象について書く。

自分のペースで勉強できない

勉強って気分によって「やりたいとき」と「やりたくないとき」がある。
今までなら、気分が乗らなければゲームでもして、気分が乗ってきたら学習する、みたいな事が可能だったが、今は13:00から気分が乗ろうが乗らなかろうが、15:00過ぎになれば自分時間は終了である。

仕事が切りの良いところまでできない

今までだったら仕事していて小さめの解決しなければならない問題に当たったとき、ちょっと残業したりして解消させてから仕事を終えることができた。
今は関係なく19:00には仕事を終えて育児参加せねばならない。ずっと気になって頭にのこってしまう。気分が切り替わらない。

友人への連絡無精が加速する

もともと連絡無精だったがさらに加速してLineの未読が500を超えたりする。
ゆっくり見る時間が確保できない事や、一度やり取りを始めると時間を要求されるため避けるようになってしまった。(学習・趣味を優先させてしまうため)

なにが自分のストレスを下げるのかに敏感になった

育児も仕事もストレスが蓄積する。意識的にストレスを下げる行動をとるように意識するようになった。
自分の場合は空き時間にダラダラしてしまうと「貴重な自由時間に何もしなかった。。」って後悔してストレスになってしまう。
極端な例では簡単な作業チックな仕事や、解決せねばならない仕事の課題に時間を使って解消させることで、翌週の業務の負荷を減らすことで進捗を感じてストレスを下げる行動もとったりしていた。

よくある助言で「少しでも趣味など気が晴れる事に時間を使うようにしましょう」(自分の場合はエンジニア勉強がそれに当たっているのかもしれないが)というのがあるが自分には合わなかった。
趣味的な楽しみを作ってしまうと、例えば面白いドラマを見つけるとか、それに時間を使いたくなってしまう。
可処分時間がそもそも少ないので、大きく時間を食う趣味が入ってくると「あれができない、これができない」の不満が発生しストレスになってしまうのだ。

できるだけ楽しみを持たず淡々と日々をこなす事が良い精神状態をキープするという結論になっている。

時間があってもそれほど有意義に使えてないことに気がついた

2週間ほど入院し、子供に関わらない生活を2週間ほど送ったことがある。
喉から手がでるほど欲しかった自由時間がたっぷり得られたが(病室とはいえ)いうほど満足度は高くなかった。
持て余す時間が増えるだけで、結局勉学とか趣味とか、有効に使う時間はそれほど変わらんかもしれない。ダラダラする時間が増えるだけに思えた。

自分が独り身だったとして結意義に時間が使える気がしなかった。 独り身で楽しむには才能がいるように思う。以前の自分を振り返るに、自分はその才能はなさそうだった。

「仕事を休みたい」という気持ちが一切なくなった

今まで業務が立て込んだりしてストレスが溜まってくると「休みたい!!」という気持ちが溢れてきていた。
しかし今は仕事が休みだからといって育児に休みはない。ダラダラもできず、子供の相手をせねばならない。

我が子との触れ合いはもちろん幸せな時間ではあるが8時間とか付き合うと流石に疲労する。
仕事とどちらが、というのは比較できないが、仕事の日と休みの日の落差があまりなくなった為、休日に対する渇望のようなものはさっぱりなくなった。
たぶん休みがなくなって週休0日になってもやっていける気がする。

対外的にキレイに言うと「子供のために仕事も頑張れる」だが、実質は「仕事休んでも別に楽ではないのでどっちでもいい」みたいな感覚に近い気がする。
仕事すると仕事が進むので、個人的には半分仕事、半分育児だとバランスが良さそう。

子供は生活に変化をくれる

子供はかわいいし面白い。希望だなと実感している。
病院に行くと他人の子供でもいるだけで気持ちが明るくなる。存在するだけで陽である。

人生の後半戦、本来自分の体験する刺激は能動的に取りに行かねばどんどん少なくなっていく。
子供がいると自動的に日々いろんな刺激が得られる。日々が同じことの繰り返しにならない。どんどん生活が変化する。
これってもしかしたらかなり助けられているのかもと思った。
自分は保守的でルーティーンを好むので、子供がいなければあっという間に人生の終わりまで走り切ってしまう気がした。

時間あたりのパフォーマンスをめちゃめちゃ意識するようになった

仕事でもタイミング同じく、なかなか自分でコードだけ書いていればいい立場じゃなくなりだらだらコードを書いてられなくなったので、短時間でバシっと完了まで持っていく剛腕が身についた気がする。

子供の存在によりかなりスパルタ強制的に「大人」にされてしまう、大人養成ギブス

子供がいると、自分を律せねばならないことばかりである。
子供にテレビやお菓子の制限を課すため、自分も駄菓子も好きに食べられないし、テレビも見られない。
わがまま言えないし、我が子に対して常に器が大きな大人でいることを求められる。

いままで体は大人でも精神的には子供だったので「俺だって好きにやりたいよ!」という気持ちが抑えきれずにいたが、三年経ってようやく少し大人になれ始めたようだ。。

かなりスパルタなので脱落してしまう人もいるだろうなと思ったりする。自分も気を抜くといつ脱落してしまわないか不安になる。

これから

上記のように、かなり生活が変わった。ストレスも多い、つらいと思うことも多い。
間違いなく今までの人生で一番難易度の高い部分をプレイしている感覚がある。
それでもやはり子供が居る生活は良いと思える。人生スコープレベルでなんか生きる意味みたいなものをもらえている気がする。(ストックホルム症候群である可能性も十分あるが個人的にはここを追求する意味はない)
色々つらいことも一緒に存在するが、しょうがないかなと思う(つらさもない方がいいけど)

今までも、気持ちの浮き沈みや生活パターンはどんどん変化してきた。
今は比較的安定したが、これもいつまで続くかわからない。

変わったら変わったで、また安定するポイントを探っていきたいと思う。